こどもの主体性を引き出す「こども哲学実践講座」
こども哲学入門講座 / こども哲学実践講座
「こども哲学」を行うために必要なことについて実践を通して学ぶ講座です。こどもたちとじっくり対話し、ゆっくり考えることにご興味ある方、自分もやってみたいという方、ぜひご受講ください。
【講座概要】
● 日時:
2018年9月2日(日)
10:00~13:00 (予定):入門講座
14:00~18:00 (予定):実践講座 ※入門講座を既に受講された方のみ受講可能です。
18:00〜19:30 (予定):懇親会(同会場にて、懇親会を行います。)
● 対象:
「こども哲学」に関心のある方
こどもの主体性を引き出す対話の場づくりに関心のある方
「こども哲学」や哲学対話を取り入れた授業づくり・教育実践に興味のある教員・教育関係者の方
※「こども哲学」未経験の方も歓迎です。哲学の知識は不要です。
● 会場:新宿NPO協働推進センター 501号室
東京都新宿区高田馬場4-36-12
※電車:高田馬場駅下車徒歩15分
※バス:小滝橋下車徒歩4分
アクセスマップはこちら
https://www.city.shinjuku.lg.jp/content/000143374.pdf
●定員:20人程度
●参加費:1講座 5,000円。同日の「入門講座」「実践講座」通し受講 9,000円。
懇親会費:1,500円(軽食、飲み物代として)
※参加費は当日会場にて申し受けます。
●主催:NPO法人 こども哲学・おとな哲学 アーダコーダ
●申込み:以下のリンク先のgoogleフォームに必要事項を記入しお申し込みください。https://goo.gl/forms/lXkBQUFNYZR5X1Q82
●メイン講師:堀越 睦
http://ardacoda.sub.jp/member/#horikoshimutsumi
●サポート講師:土屋陽介
http://ardacoda.sub.jp/member/#tsuchiyayosuke
※ほか、小学校、中学校、高校などでこども哲学を実践してきたアーダコーダメンバーが当日サポートいたします。
【予定プログラム】
●入門講座
1. こども哲学ってなに?
2. やってみよう!哲学対話
2.1 問いをつくる
2.2 探究する
〜休憩〜
3. こども哲学のレシピ
4. 質疑応答
5. 参考文献紹介
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●実践講座
1. ファシリテーターのためのヒント
2. やってみよう!ファシリテーション
〜休憩〜
3. 対話の振り返り
4. 質疑応答
●お問い合わせ先:info@ardacoda.com(事務局担当者宛)
今年度初のアーダコーダ主催こども哲学入門講座・実践講座を新宿NPO協働推進センターにて開催いたしました。
【午前の部 こども哲学入門講座 参加者:22名】
午前の入門講座は22名の方に参加いただき、こども哲学に触れていただきました。 今回の参加者は、「親子・家庭での取込みを目的とした方」「学校現場への導入のために具体的に習得したい方」「ご自身が主宰するワークショップなど現場に取り入れたい方」「大人の哲学対話には参加したことがあり、こども哲学にも興味を持った方」「哲学対話自体が初めての方」…など、多種多様な意識と目的の方に集まっていただきました。
はじめにこども哲学の紹介動画を見た後、全員で輪になって自己紹介をしながらコミュニティボールを作りました。pネーム(当日呼んでほしい名前)、どこから来たか、好きな色、世界で一番好きなモノ・コトを共有していく中で徐々に笑いが漏れるようになり、じっくり場が温まっていきました。
土屋理事による講義でこども哲学について学びを深めた後、3グループに分かれて実際に哲学対話にチャレンジしました。今回は、過去の講座修了生がファシリテーターとなり、「仕事」「幸福」「こどもとおとな」という3つのテーマからひとつ選び、問いをつくる練習から始めました。 講義の中で学んだことを早速試しながら、それぞれがじっくり考え、自分が哲学対話に参加するという立場を体験いただく中で、問いをつくることの難しさにあらためて気づいた方もいらしたようです。 哲学対話は初めてという方もいらっしゃいましたが、誰が意見を述べたかではなく、出てきた問いそのものとみんなで向き合う対話の面白さを感じていただけたようです。
午前の部は、座学と質疑応答でファシリテーターのマインドセットをして締めくくりました。 入門講座から、現場での導入を想定したリアルな質問が飛び交う、熱い時間となりました。
【午後の部 こども哲学実践講座 参加者:21名】
お昼休みを挟んでほとんどの方にご参加いただいた午後の実践講座は、参加者がファシリテーターを体験するための具体的講義からスタートしました。
気持ちが高まったところで、5グループに分かれて実践開始です。まず、学校現場でもよく用いられる「質問ゲーム」でウォーミングアップをしました。今回は、ひとり3分間 質問攻めです。大人になると、普段の生活では意外と少ない「質問をすること」のシャワーを体験いただきました。
さて、遂にファシリテーター体験です。ひとり20分進行して、2分間で各自振り返りを繰り返しました。参加するときとは違う頭の使い方、視点の難しさにうなりつつ、グループ全員でフォローしあいながら対話を深める時間となりました。インターバルの短い時間に「ずっと頭を使って疲れるけれど、楽しい」と談笑する姿が印象的でした。 グループ毎に講師やスタッフからフィードバックを受けて、ひとりひとりが自身のファシリテートとさらに向き合ってもらいました。「つい自分の意見をベースにまとめたくなってしまう」「沈黙の時間は、考えている時間として待つべきか、何か投げかけるべきかをどう見極めたらよいのか」など、難しい課題を共有し話し合いました。
最後に、アーダコーダ関係者が実施したこども哲学実践現場での事例紹介とパネルディスカッション的な質疑応答を行いました。 話は、保護者との向き合い方や、現場で導入する上での具体的相談に始まり、こども哲学に限らず哲学対話の場における「心理的安全性」と「知的安全性」は両立し得るのかという問いにまでおよびました。
丸一日の講座を通して、アーダコーダの考える哲学対話に触れていただき、またファシリテーターという立場も体験いただきました。受講生の皆さまがそれぞれ持ち帰り、それぞれの場で、それぞれの目的にご活用いただけたら嬉しいです。