【開催レポート】「10代のための哲学対話部@オンライン」2025年3月イベント

開催日時:3月7日(金)17:00~18:30

参加者:9名(内インターン生4名)

進行役:いわた

 今回のイベントでは、初参加の方も、アーダコーダのイベントへの参加が2回目以上の方も参加してくださいました。流れとしては、哲学対話についての説明→自己紹介→問い出し・問い決め→哲学対話の順に進めました。

 哲学対話とは、ここでは「答えのすぐに出ない、決まっていない問いに向き合ってみんなで一緒に深く考え、話し合う場」と定義しました。

 また、参加してくださっている皆さんが安心して対話ができるように5つのルールを設けています。

① 意見は無理に言わなくても大丈夫

② 発言する時は手を挙げよう

③ 分からないところがあれば質問しよう

④ 意見がまとまらなくても、途中で変わっても大丈夫

⑤ 人を傷つけたり、頭ごなしに否定したりしない

 このイベントでは事前にテーマを決めていなかったのでみんなで問いを出し合い、出てきた9つの問いの中から多数決でこの問いに決まりました。

嫌われることは何がこわいのか?

 まず、この問いが出た理由は、「初対面の人に悪く見られたくないから嘘の自分を演じる」という友達の言葉に、自身も含めなぜそう思うのだろうと疑問を抱いたからでした。初対面の時は第一印象をよく見せたいという意見や、最初はお互いに探り合いをしていてどこまで自分を出していいのか推し量っているという意見が出ました。

 話が進む中で、「”いい子”になろうとしてしまう」という意見がでました。そこから、いい子になろうとすることは悪いことなのか?という問いが浮かびました。例えば店員さんに気を遣うことは結果として良いことかもしれないけれど、家族や友達に気を遣うことは良いことなのだろうか?そもそも気を遣うってどういうこと?という話に発展していきました。

 「こういう場にはこういう人が必要だよね」と気を遣ってしまうけれど、その理想とできない現実のギャップが苦しいという意見から、他人軸の理想と、固定されている目標を達成する自分軸の理想があるよねという話も出ました。

 全体の意見・感想としては、「協調性と気を遣うことのちがいは何か考えたい」という意見や、そもそも嫌われるってどういうこと?嫌われることでメリットがあることもあるのではないないか?などの新たな問いも出てきました。

 私個人の感想としては、最後の感想で出てきた問いを聞いて、そもそも”嫌い”という感情はどういうメカニズムで起きるのか?ということが気になってきました。また、普段の生活で苦しさを覚えていることを、解決できたわけではないけれど、参加者のみなさんと共有し思考を進められたことが個人的には良かったなと思いました。

(ライター:いわた)

この記事を書いた人

アーダコーダ事務局