
神奈川県立平塚農商高等学校にて、高校1年生を対象に哲学対話の授業を実施しました。
哲学対話ではテーマ(問い)についてじっくり考えることが重視されますが、そのためには参加者が互いの考えを尊重し、誰の意見にも真剣に耳を傾ける安心安全な場であることが求められます。
今回の授業では、クラスメイトと互いを認め合える関係性を築くことを目指し、そのきっかけづくりとして哲学対話を活用しました。
生徒には「じっくり聞く」「他者の発言を茶化さない」「些細なことでも言ってみる」といった哲学対話の心構えを伝えたうえで、小グループに分かれて対話を行いました。話しているなかで「(ほかの人の意見を聞いて)考えが変わったかも」と表明してくれた生徒もおり、短い時間のなかでも他者の考えを理解しようとする姿勢が表れていました。全員で一緒に同じ問いを考えることで、一方的に自己主張するだけではなく、自然と他者の話に耳を傾けやすくなります。難しい問いに頭を悩ませながらも、次第にリラックスして話せていた様子でした。
今回の対話が生徒たちにとって、互いをより認め合うための第一歩となることを願っています。(ライター:浅野)