【実施レポート】足利清風高等学校「哲学対話-よく聴き、よく問い、よく考える対話の時間-」

4月23日、栃木県立足利清風高等学校にて哲学対話の授業を実施しました。

1年生の「総合的な探究の時間」の一環である本授業は、生徒がこれから探究していくための心構えを学ぶ時間として2022年度から継続して訪問させていただいております。

今年度は初の試みとして、クエスチョンウェブを用いたグループワーク形式で行いました。10名前後のグループに分かれ、模造紙に付箋を使って各自が疑問や意見を書き込んでいくこのワークは、中心に書かれた問い(テーマ)から生まれる問いや意見がクモの巣状に広がって記録されていきます。今回のテーマは「人はなぜ見た目を気にするの?」でした。

「理想の自分になりたいから」「人に好かれたいから」「もてたいから」など様々な意見が貼られ、それに対して思ったことを付箋で付け加えていきます。

序盤は遠慮がちだった生徒も次第に自分の考えを付箋に書き込めるようになり、無理に発言せずとも書くことで紙面を通して対話できるという、この方式の利点が活かされている場面も見受けられました。最終的には意見と問いの付箋の数が同じくらい貼られているのが印象的でした。

ワークの後に他のグループのクエスチョンウェブを見て回る時間をとりましたが、付箋の数を競い合って盛り上がるグループもあり、生徒たちが“問い”を通じてじっくり考える時間を楽しんでくれたことをなにより嬉しく思います。

(ライター:浅野)

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アーダコーダ事務局