【開催レポート】市原市にて子ども・若者条例検討会議が開催されました

令和8年1月〜2月、市原市にて「子ども・若者のための条例をみんなで考えよう!」と題した検討会議が全3回にわたって開催されました。

この会議は、市原市が子ども・若者のための新しい条例づくりに向けて、子ども・若者自身の声を直接集めることを目的に企画されたものです。運営をアーダコーダが担当し、小学低学年から20代まで、年齢の異なる3つのグループに分かれて議論を重ねました。

参加者はAグループ(小学低学年)、Bグループ(小学中学年〜中学生)、Cグループ(高校生以上)の3グループに分かれ、それぞれの経験や考えをもとにグループワークを行いました。第1回では、こどもの権利の4つの一般原則(差別の禁止・子どもの最善の利益・生命と成長の保障・意見表明権)を手がかりに、日常の中で感じている困りごとを出し合いました。第2回では、それらの困りごとを解決するためのルールや仕組みを考え、第3回では各グループが提案書を仕上げました。

「仲間外れ」「居場所」「意見を聞いてほしい」など共通したキーワードの話題でも、年齢によって問題の構造や切実さはまったく異なります。小学低学年のAグループは、日常の学校生活の中での具体的な困りごとから出発し、「みんなで話し合う時間をつくること」「子どもの話をじゅうぶんに聞くこと」という提案にまとめていきました。小学中学年〜中学生のBグループは、相談できる場の不足や大人との関係における理不尽さを出発点に、相談窓口の整備や教育者・支援者の質の向上を提案しました。また、地域の環境改善まで幅広い視点で意見を出してくれたのも、この年代ならではでした。高校生以上のCグループからは、意見を言うこと自体をあきらめてしまっている経験や、大人との対等な対話の難しさが語られました。そこから、子ども・若者が主体となる会議体の設置や、意見がどう反映されたかのフィードバックを義務化する仕組みなど、制度の構造そのものを変える提案が生まれました。

「今いる場所を安心できるものにしたい」「既存の場の外に逃げ込める場所がほしい」「自分たちで新たな場を作れる権限と資源がほしい」——同じ「居場所」という言葉の裏に、年齢によってまったく異なる要求があることが浮き彫りになりました。条例づくりにあたっては、共通するテーマであっても年齢・発達段階に応じたきめ細かな対応が重要です。
また、3回を通じて印象的だったのは、参加者たちが「解決してほしい」だけでなく「自分たちも一緒に考えたい」という意欲を強く持っていたことです。アンケートでは全回を通じて満足度・安心感ともに非常に高い評価をいただきました。

子ども・若者が自分たちに関わることについて意見を表明できる場をつくること——それはこどもまんなか社会の実現に向けた重要な一歩だとアーダコーダは考えています。今回の会議で生まれた声が、市原市の条例づくりに活かされることを願っています。また、このような取り組みに引き続き関わりながら、子ども・若者が主体となれる社会づくりに力を注いでいきたいと思います。

(ライター:つの)