【実施レポート】足利清風高等学校「哲学対話-よく聴き、よく問い、よく考える対話の時間-」

5月13日、栃木県立足利清風高等学校にて、高校1年生に向けた哲学対話の授業を実施しました。

「総合的な探究の時間」の一環として毎年春に実施している本授業は、これから始まる「探究」活動の心構えをつくる時間として位置付けられています。

昨年度に引き続き、クエスチョンウェブを用いたグループワーク形式で対話を行いました。
7-8名のグループに分かれ、1枚の模造紙に疑問や意見を書き込んでいくこのワークは、中心に書かれた問い(テーマ)から生まれる問いや意見がクモの巣状

に広がって記録されていきます。

今回は「なぜ学校に来るのか?」をテーマに考えました。

開始当初は「勉強するため」「将来のため」「友達に会うため」といった意見が書き出されていましたが、次第に口頭で意見が交わされ始めると、問いが書き込まれる数が増えていきます。

「どうしてこの学校を選んだの?」
「将来のためって、つまりどういうこと?」
「学校の勉強って何を学んでいるんだろう?」
「中卒じゃだめなの?」
「学校に来ないとしたらどこに行けばいいんだろう?」

学校に来るという当たり前がだんだんと崩れ、

「そもそもなぜ来ているんだっけ?」という疑問に変わっていく様子があちこちのグループで見られました。
模造紙が足りなくなり2枚目をつなげて拡張するほど盛り上がったグループもあり、賑やかな雰囲気でワークが進んでいました。

一般的に、クラスメイトの前で自分の考えを発言するというのはハードルが高く感じられる場合もありますが、模造紙に貼られた他者の意見に紙の上で返答していくという作業的な動作を踏むことで、心理的な負荷が少なく対話しやすいというメリットがよく現れている授業でした。

生徒のみなさんが真剣に考え、「当たり前を問い直す」という哲学的な姿勢で探究の入口に立ってくださったことが非常に嬉しかったです。

今回生まれた様々な問いを今後の探究の授業でもぜひ育てていっていただければ嬉しく思います。
(ライター:浅野)