【開催レポート】金曜夜の哲学カフェ@エモーション・クロッシング展(12/20)

金曜夜の哲学カフェ。2024/12/20のテーマは「「怒り」×「悲しみ」=?」でした。

感情は非常に複雑です。「喜び」「怒り」「悲しみ」といった言葉で簡単に表現できるものだけではありません。時には、複数の感情が絡み合い、言葉にしづらい別の感情に包まれることもあります。たとえば、「怒り」と「悲しみ」が混ざり合った感情に特定の名前はないものの、そのような感情も存在するように思われます。今回は、いくつか感情の掛け算を試してみて、その掛け算の答えとなる感情がありうるのか、あるとしたらそれはどんな感情なのか、みんなで話しながら考えてみました。

まずは、みんなで感情を表す言葉をカードに書き出していきました。その後、カードを組み合わせて、「エモい」×「憎い」=?、「ヒッヒッヒ」×「うまい」=?、などさまざまな感情の掛け算を試し、それぞれの経験を語り合いました。

後半は哲学カフェの時間です。考えたい問いを出し合うと、「感情はきたえられるのか?」「呪いはどこからやってくるのか?」「感情と感覚のちがいってなんだろう?」など感情や今回のテーマに関する問いが多く出されました。最終的には「感情の目的は何なのか?」という問いが選ばれました。

感情は、危機など周囲に対して取るべき反応を自分に知らせるためにあるのではないか、他者とコミュニケーションを取るためにあるのではないか、などさまざまな考えが出され、それぞれをいろんな角度で検討していきました。終盤には「感情には目的があることが前提とされているが、そもそも感情に目的はあるのか?」といった意見もありました。

本展示の金曜夜の哲学カフェは今回で最終回でした。感情についていろいろ話してみると、答えが出るどころか、ますます不思議で面白いものに思えます。この夜の対話が、日々の中でふとした感情を見つめ直すきっかけになれば嬉しいです。

(ライター:つの)

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アーダコーダ事務局