角田 将太郎 (代表理事)

2017年1月から第1期インターン生として、アーダコーダに参画。東京大学教養学部で哲学を学び、卒業後は当団体事務局を務め、2019年7月より現職。大学で自分が感じた哲学することの魅力と、難解で役に立たないものという哲学に対する世間的なイメージのギャップに違和感を感じ、「人生を豊かにする楽しい哲学の体験」を創出する実践哲学者として活動する。
哲学するってなにがおもしろいの?
「あたりまえ」だと思っていたものが、実は「誰かにとってのあたりまえ」でしかないことに気がつく。そして、「あたりまえ」が「あたりまえだと思っていた何か」という抽象的な概念でしかないことに面食らう。さらに、地に足の着かない「あたりまえ」をじっと見つめ、手ざわりのある「新たなあたりまえ」へと作り変えていく。そんな一連の思考の更新過程とそこから生じる心の揺れ動きが心地よいです。
サイトをご覧の方にひと言
「心ってどこにあるんだろう?」が僕を哲学に引き込んだ最初の問いでした。みなさんはどんな問いをお持ちでしょうか。
河野 哲也 (副代表理事)

立教大学文学部・教授。慶應義塾大学文学研究科後期博士課程修了、博士(哲学)。専門は哲学、倫理学、教育哲学。日本哲学会理事、日仏哲学会理事、日本科学哲学会理事、科学基礎論学会評議員など歴任。著書に 『「こども哲学」で対話力と思考力を育てる』(河出書房新社, 2014年)、S・ケイ、P・トムソン『中学生からの対話する哲学教室』(玉川大学出版部, 2012年, 共訳)、『意識は実在しない』(講談社メチエ, 2011年)、『道徳を問いなおす: リベラリズムと教育のゆくえ』(ちくま新書, 2011年)等。
哲学するってなにがおもしろいの?
肩の力が抜けて、たゆたう感じが味わえること。まじめに生きているけど、何となくどうでもいい感じもしてくること。人(とくにこども)と哲学対話していると、やられた、やられてうれしい、って感じがすること。
サイトをご覧の方にひと言
哲学をすると自由になれます。ぜひ、私たちと、ゆっくりとして、人の話を聞いて、うーんと考えて、何となく自分を変えましょう。
井尻 貴子 (副代表理事)
アート、哲学に関わるプロジェクト等の企画、運営、コーディネート、記録編集執筆などを行う。早稲田大学第一文学部(美術史)卒業、大阪大学大学院文学研究科(臨床哲学)博士前期課程修了。財団法人たんぽぽの家、公益財団法人東京都歴史文化財団東京文化発信プロジェクト室、NPO法人多様性と境界に関する対話と表現の研究所事務局長等を経て、現在に至る。共著書に、『哲学カフェのつくりかた』(大阪大学出版会、2014年)、『こころのナゾとき 小学1・2年/ 小学3・4年/ 小学5・6年』(成美堂出版、2016年)、共編書に『病院とアートー医療現場の再生と未来』(生活書院、2014年)、『受容と回復のアートー魂の描く風景』(生活書院、2021年)などがある。
哲学するってなにがおもしろいの?
うーん、哲学するってなにがおもしろいの?の問いに答えるには、哲学するってなんだろう?ってことを考えなきゃいけない。それから、おもしろいってことも。それから、それから・・・だからすぐには答えられないけど、その予感は確かにあって、私をたすけてくれているような気がします。
サイトをご覧の方にひと言
ご覧いただき、ありがとうございます。いまご覧になっているあなたの関心は、どこにあるのでしょう?哲学?対話?こども?それとも、おとな? その関心を、疑問を、ぜひ伝えてください。一緒に哲学すること、はそこからはじまるのだと思います。
清水 将吾 (理事)

立教大学兼任講師。上智大学、日本女子大学、東邦大学で非常勤講師を務める。ウォーリック大学大学院哲学科でPhDを取得。その後、日本大学研究員、東京大学UTCPの特任研究員、特任助教を経て、現職。著書に、『大いなる夜の物語』(ぷねうま舎、2020年)。分担執筆書に、『ゼロからはじめる哲学対話』(ひつじ書房、2020年)、Philosophy for Children in Confucian Societies (ラウトレッジ、2020年)『ベルクソン『物質と記憶』を診断する』(書肆心水、2017年)。共監訳書に、マシュー・リップマンほか『子どものための哲学授業』(河出書房新社、2015年)。共訳書に、バリー・ストラウド『君はいま夢を見ていないとどうして言えるのか』(春秋社、2006年)がある。
哲学するってなにがおもしろいの?
「宇宙の果てはどうなってるの?」「どうして生まれてきたの?」
子どもの頃、そんな途方もないことを疑問に感じたことはありませんか? 哲学をすると、そんな巨大な疑問に、自分の力でよじ登っていくことができます。そうするうちに、宝物のようなアイデアに出あうことも!
サイトをご覧の方にひと言
毎日の生活では、考えたくても考えないで通りすぎていることが、たくさんあると思います。いっしょに立ち止まって、ゆっくり、じっくり、考える時間をすごしてみませんか?
堀越 睦 (理事)

哲学カフェを主催する任意団体「さろん」の運営スタッフ。その哲学カフェにてファシリテーターを務め、月1度の哲学対話を楽しむ。本業はIT業界の会社員。2008年頃から「関東実験哲学カフェ」に参加者として通うが、同哲学カフェの閉会にともない、有志とともに「さろん」を立ち上げる。
哲学するってなにがおもしろいの?
それまでは全く関係ないと思い込んでいた二つの異なる概念の間に何らかの関係性を発見できる。「こんな簡単なことも分かっていなかったのかということに驚く。それらのことがまた次の発見や驚きを産み出していく。
サイトをご覧の方にひと言
「あのとき、あの人があんなことを言っていた」という印象に残る言葉の断片が、誰にも一つや二つはあるはずです。哲学対話では、そんな印象に残る言葉の一つに出会えるかもしれません。是非一度体験してみて下さい。
前田 有香 (理事)
食品EC企業会社員、パラスポーツ団体職員・理事、立教大学文学部研究助手、パラスポーツの魅力発信を行うパラスポーツエバンジェリスト等の複業会社員。新卒で特別支援学校教員になり、2012年に障害者の社会参加や差別・偏見をテーマに、立教大学大学院文学研究科教育学専攻博士前期課程進学し河野哲也ゼミで哲学対話に出会う。在学中にパラスポーツに出会い、(公財)日本財団パラリンピックサポートセンターの職員を経て、2020年3月より現在のスタイルで活動中。
哲学するってなにがおもしろいの?
もやもやっとしていたことの形が少しずつ見えてくるところ。
言葉が自分のものになった、自分の想いが形になったような感覚を味わえること。
相手の心をのぞき見したようなワクワク感。
自分のことを見せることができた安心感と開放感があること。
サイトをご覧の方にひと言
忙しなく過ぎる毎日の中に、立ち止まってじっくり考える時間を作ってみませんか。
自分自身に、対話の相手に、こどもたちに対して、新たな発見があるかもしれません。
松本 弘子 (理事)

3人の年頃の娘をもつ母。埼玉県立がんセンターにて看護助手をしながら、2013年、人間総合科学大学(通信制)を卒業。卒業論文のテーマ「義務教育の中における、自己肯定感の持てる授業の提案」を考える中で、フランス映画「小さな哲学者たち」に出会う。現在は、リトミック教室を主宰する仲間とともに、幼稚園児~小学生とそのお母さんに向けた哲学対話や、性教育と哲学にまつわる地域活動を行っている。
哲学するってなにがおもしろいの?
「なぜ」と問うことから、とても自由な発想にジャンプ出来て、今まで眠っていた自分の細胞を使っていることが自覚できること。「沈黙」が怖くなくなり、「沈黙」に可能性を見出せるようになる。
サイトをご覧の方にひと言
こども哲学教室の中でのこどもたちは、自分の感じたことを無意識な規制を働かさないで率直でストーレートな意見を発表してくれることがあり、その素直な意見に感動し、自分の中の余計な既成概念をお掃除していくことができます。
寺田 俊郎 (監事)

上智大学文学部哲学科教授。京都大学大学院文学研究科博士後期課程(哲学)学修退学、2001年大阪大学大学院文学研究科博士後期課程(文化形態論)単位取得退学、2004年同修了(文学博士)。1992年~1998年洛星中学・高等学校教諭、2001年~2010年明治学院大学助教授・准教授、2010年より現職。主な研究分野は近現代の実践哲学、臨床哲学。カフェフィロ会員。
哲学するってなにがおもしろいの?
いつでもどこでもすることができ、何でもテーマにすることができ、何度でもやり直すことができるところ、つまり自由なところ。それから、他の人々と対話しているうちに、自分の考えが変わっていく経験。
サイトをご覧の方にひと言
一人一人が生きるなかで出会う問いを、自分で考え、他の人々と対話しながら考えること、それが哲学。一緒にやってみませんか。
小川 泰治 (理事)

宇部工業高等専門学校一般科(社会)講師。早稲田大学大学院文学研究科哲学コース博士後期課程満期退学。中学・高校・専門学校で「倫理」や「現代社会」、「哲学対話」の非常勤講師を務めたのち、2018年4月より現職。分担執筆に『こころのナゾとき 小学1・2年/ 小学3・4年/ 小学5・6年』(成美堂出版、2016年)など。子どもの哲学についての論文に「「子どもの哲学」における知的安全性と真理の探究 ― 何を言ってもよい場はいかにして可能か」(『現代生命哲学研究』、2017年)などがある。
哲学するってなにがおもしろいの?
誰も最終的な答えがわかっていないような「問い」を前にして真剣に考えていると、子どもも、大人も、偉い人も、そうでない人も関係なく、みんなが「哲学すること」の前でフェアになれるような瞬間があること。
サイトをご覧の方にひと言
「哲学してみたい!」と思ってもなかなか一人ではいつ、どうやってやったらいいかもわからず踏み出せないこともあると思います。ですが、普段話さないだけで周りにも考えることが好きな人たちはいるものです。まずは私たちと一緒に「哲学すること」の不思議で楽しい世界へと入っていきませんか?
天野 美和子 (理事)
東海大学児童教育学部児童教育学科の教員。博士(子ども学)。元私立幼稚園教諭。保育内容の「人間関係」や「幼稚園教育実習」「乳幼児心理」「シティズンシップ(現代社会と市民)」などの授業の他、保育者向けキャリアアップ研修も行っている。カナダの親教育プログラムNobody’s Perfect Japan認定ファシリテーターとしても活動している。共著に『園づくりのことば:保育をつなぐミドルリーダーの秘訣』(丸善出版)、『乳幼児の発達と保育』(朝倉書店)、『子どもの理解と保育・教育相談[第2版] (新時代の保育双書)』(みらい)、『マルチステークホルダーの視座からみる保幼小連携接続:その効果と研修のあり方』(風間書房)などがある。
哲学するってなにがおもしろいの?
日々の生活の中で出会う素朴な問いについて深く深く考え続けてみると、「正解などないんだ」ということに気づきます。それを心の底から実感できたとき、なぜだかフッと気持ちが軽くなります。何とも言えない解放感のようなものが得られて心地よいです。おもしろいと言えば、小さな子どもの何気ない呟き。そこに子どもたちの哲学的なセンスを感じてハッとさせられることがあります。
サイトをご覧の方にひと言
アーダコーダの哲学対話に出会ってから、私にとって哲学が身近に感じられるようになりました。以前は、著名な哲学者の思想についての知識がないと哲学できない、哲学してはいけないのではないかと思っていました。でも、哲学的な問いは私たちの日常のなかに沢山あって、大人だけではなく、すでに幼児期の子どもにも哲学的な思考が芽生えていることに気づきました。頭の中を柔らかくして、是非ご一緒に哲学対話を楽しみましょう!
桑原 眞理子 (理事・事務局)

大学卒業後、食品メーカーを中心に商品開発·マーケティング職に従事。「こども哲学」との出会いをきっかけに、子どもの斬新な発想に魅せられ2018年に独立。子どものマーケティング思考を育む体験型プログラム「6歳からのマーケティング思考レッスン」を開発し、ワークショップ等を実施。現在はモンテッソーリ教師として教室を運営する傍ら、幼児からおとなまで幅広い世代を対象とした哲学対話のファシリテーターとしても活動。モンテッソーリ教室 マヴィのおうち 主宰。日本モンテッソーリ教育総合研究所認定 3-6歳教師。
https://www.ma-mavie.com/
哲学するってなにがおもしろいの?
今までの何気ない思い込みに気づけ、新しい世界が開ける感覚がなんとも心地よいです。
特に、子どもたちからの学びは計り知れないものがあります。
サイトをご覧の方にひと言
小さな子どもたちと哲学対話をして、マーケティングの仕事に通じるものを感じました。むしろ、子どもの方が純粋に顧客満足を追求できるのではないかとすら…。子どもたちも含めた多様な人たちと哲学対話することは、ビジネスでブレイクスルーのヒントになるかもしれませんよ。
鳥羽瀬 有里 (理事・事務局)
上智大学心理学科卒業後、外資系コンサルティング企業にて主に金融関係のプロジェクトに従事。その後欧州系コンサルティング企業の立ち上げに参画。人事関連の責任者として、社員ひとりひとりのキャリアを見据えた新たな評価、育成制度を構築。現在はポートフォリオワーカーとしてあらゆる職種業種の仕事に携わりながら2児の男子を子育て中。
哲学するってなにがおもしろいの?
頭の中に「?」を持つことが日常になっていくこと。いろんな日常に対して新たに「?」を持てるようになることで、目の前の景色が変わって見える。「あたりまえ」も「ふつう」もなく、探求心こそが、考えることこそが、人生の面白みだと気付けること。
サイトをご覧の方にひと言
目の前にあるものをまず静かにゆっくりと見つめて、何かあなたのなかに「?」を浮かべてみることから始めませんか?企業でも、家族でも、一人でも、「?」を考えることが、きっと私たちを自由にしてくれます。
幡野 雄一 (理事)

高校卒業後、ヒッチハイキング、野宿生活、四国の歩き遍路などを経験。その後、駒澤大学仏教学部禅学科に入学し、学部を首席で卒業。卒業後は、学校、塾、地域などで、様々な世代の人たちと哲学対話を行う。2018年、走る小屋とテーブル「ポイトラ」の運営を開始し、各地で哲学対話を企画。2019年、国立駅北口に探究型学習塾「ベースクール」を開校。
哲学するってなにがおもしろいの?
なにがおもしろいんだろう?ちゃんと答えようとするとわからなくなっちゃうなぁ・・・あっ!わからなくなって良いのも哲学のおもしろさだ。あれ?でも、なんでわからなくなって良いとおもしろいんだ??本当にそれは「おもしろい」なのか???んー・・・。こんなことをみんなで語り合えるのが哲学のおもしろさかも!!
サイトをご覧の方にひと言
「わからない」に正直になると、スッと気が楽になります。力みすぎず、急ぎすぎず、ゆったり、じっくり、語り合い、考える時間。たまにはそんな時間を過ごしてみませんか。
川辺 洋平 (創設者)

東京学芸大学教育学部を卒業後、イラストレーターとして活動開始。2007年に広告会社に入社後、2012年より出版社にてクリエイティブ・ディレクターとして勤務。2014年に独立するとともに、NPO法人こども哲学・おとな哲学アーダコーダを設立。保育士、幼稚園教諭、小学校教諭、中学校教諭(美術)、高校教諭(美術)の資格を持つ。主著に『自信をもてる子が育つ こども哲学 -“考える力”を自然に引き出す-』(ワニブックス,2018年)、分担執筆に『哲学する保育原理』(教育情報出版,2018年)。連載に毎日小学生新聞『本の森』『「ふつう」に生きるということ』等。
哲学するってなにがおもしろいの?
暮らしの中でふと疑問に思ったことを、トコトン考え抜く力が哲学にはあります。子どもたちの、常識にとらわれない斬新な発想や疑問を通じて、おとなは学び直すことができるように思います。
サイトをご覧の方にひと言
言葉も社会制度もルールもマナーも、人間が作ったものですよね。
おとなにとっての当たり前を、子どものように疑ってみませんか?
盛岡 千帆 (事務局)
教師を目指して教育学部に進学するも、「ほんとうのよい教育とはなんだろう」という問いに直面し、大学院に進学することを決意。2016年より副代表河野哲也のゼミに参加し、こども哲学の実践や研究と出会う。2020年に立教大学大学院文学研究科教育学専攻を修了後、株式会社LITALICOに入社し2021年に退社。2021年7月より事務局に参画し主に広報業務を担当。藤沢翔陵高校やこども哲学教室ソフィーで講師を務めている他、福島県立ふたば未来学園中学校・高等学校哲学対話(道徳)特任講師を務めている。小学校教諭、中学校教諭(英語)、高校教諭(英語)の免許所持。
哲学するってなにがおもしろいの?
哲学しているときは、あらゆることを「疑う」ことから始められること。自分や他者の当たり前を「それって本当かな?」と面白く問うことができること。答えを出すことを目的とせず、思考を深めていくことを楽しめること。
サイトをご覧の方にひと言
私にとって、哲学することは遊ぶことです。遊びの中で思いもよらないアイデアを発見することが何よりも楽しく感じます。哲学することを通して、自分の中の「こだわり」を一度手放し、日常生活での自分とは少し違う、「哲学モードの自分」も手に入れてみませんか?ぜひ一緒に哲学しましょう!