[2016年10月26日]企業のための哲学対話研修

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企業のための哲学対話研修

京都市内のIT企業「株式会社デイアライブ(DAY ALIVE Inc.)」にて、全社員・経営者を対象とした、哲学対話の研修を行いました。

イベントの概要

● 内容:
企業のWebの企画制作や、SNS運用コンサルティングなどを手がけている同社。「Web・ITを通して、地域の振興や課題解決に貢献する」というビジョンを持った、創業6年目の若い会社です。「創業時の主要経営陣に加え、若いスタッフや、外国籍の方も入社してきて、会社が大きくなるとともに、会話の量や質が少し変わってきた」と、代表取締役の今西建太さん。スピーディに仕事を進めるのが特徴のWeb業界ということもあり、「仕事と直接関係ないことを、じっくり話す時間を一度作ってみたかった」。また、創業以来、外部のセミナー参加などはあるものの、社内で本格的に行う研修は初めてとのこと。哲学対話を研修プログラムとして導入するすることが決まりました。 

● 日時:2016年10月26日

● 時間:全3時間

● 対象:20〜30代の社員・経営者(全社員)

●研修企画:フェリックス・パートナーズ株式会社

●研修運営:NPO法人 こども哲学・おとな哲学 アーダコーダ

ファシリテーター

  •  川辺 洋平
  •  守山 菜穂子

レポート

前半では、「哲学対話とは何か?」「哲学対話をする目的」「7つの質問手法」など、対話の前段となる知識をお伝え。「7つの質問手法」は日頃の仕事でも活用できることから、受講者のみなさんの関心が非常に高かったようです。そのあとは、「相互問答法」を使った質問ゲームを行い「質問する」ことに慣れていただきます。「質問するって、意外と難しい!」「面白い!」という声も。
後半はいよいよ、90分の哲学対話。今回は、川辺代表が考案した哲学絵本【スイカせいじんとウメボシせいじん】をテキストとして使用しました。会議室の中で、全員が円形に座り、テキストを読んで、感想を話し合います。ファシリテーターが意見をまとめ、少しづつ、対話の軸を絞っていきます。哲学対話が終わったあとは、ふり返りと、質疑応答。対話の手法をビジネスや日頃の生活で使いたいと思った方が多いようで、ファシリテーションの仕方や、質問の仕方について、質問が飛び交いました。

  
  
  
  

受講者の感想

「発言した本人も『どうしてそう思うんだろう?』というような内容を掘り下げていくと、本人の性格や背景に落ち着くのが、当たり前ですが新鮮でした。より深く相手を理解できた気がします(20代)」

「とても面白かったです。意見をまとめることは、いつも一人ではできないので、参考になりました。深い質問をすることも、もっと練習しようと思いました。次は『愛とは?』というようなテーマでやってみたら面白そうだと思いました。個人の考えが出そうなので(20代)」

「いろいろな意見が聞けて、とても視野が広がりました。答えのない問題なので、自分が正しいわけでもないし、相手が正しいわけでもない。なので、お互いがどう思っているのか、 何を考えているのか、という意図やプロセスが重要だと感じました、相手も自分もかまわず言うことで、よりよいアイデアが出るのかもしれません。勉強になりました(20代)」

「初めての取り組みで、最初は様子見で少し緊張もしていたのですが、みんなで意見を出し合う中でリラックスできました。改めて、自分と他人との考えの違いを認識できた、よい機会でした。今後、社内の会議などでも役に立ちそうです。本当にありがとうございました!! (20代)」

「答えのないテーマについて話し合い、聞き合うことは、仕事でのアウトプットに近く、特に企画が主の事業にとってはよい訓練になると感じました(30代)」

「面白かったと思いました。ちょっと最後まで自信を持っていなかったです。でも久しぶりにこんな授業を受けて、面白かったです(20代)」

ファシリテーターより

スピードが速く売上を重視するビジネスシーンにおいて、相手の意見をじっくりよく聞く、意見が出るのをじっと待つ、「何か違う」と感じることの理由を徹底追求する、などの行為は「置いてけぼり」になりがちです。しかし、ビジネスに「質問」と「聴く」を取り入れると、個性が際立ち、チームに一体感が生まれ、アイデアの種が湧き出て来るのです。チームビルディングに悩む経営者、人事担当者の皆さん、短い時間で費用もさほどかからない「哲学対話」を、ぜひ企業研修に取り入れてください。
(守山 菜穂子)