学生インターンでは、こどものための哲学(philosophy for/with children:P4C)、哲学カフェ、哲学対話などの哲学プラクティスについて、記事や学術論文、書籍を基に学び、その軌跡を記録する「学びのたねあつめ」企画を実施しております。
本企画では、まず、約30分の「調べものタイム」を通して、それぞれのアーダっこ(アーダコーダーにちなんだ、アーダコーダインターン生を指す名称です)が気になっている資料を読み進めます。そして、資料を読みながらもやもやしたこと、疑問に思ったこと、考えたことを「学びの共有タイム」で共有し、対話の中で学びをさらに広げていきます。
2025年秋冬インターンでは、これまで4回の学びのたねあつめを実施しました。本レポートでは、哲学対話とは?という問いを特に深ぼった第1回の学びのたねあつめの様子と、これまで読み進めてきた参考資料をご紹介します
【第1回の学びのたねあつめ】
第1回の学びのたねあつめでアーダっこが読んだ資料は、
- 『こども哲学ハンドブック 自由に考え、自由に話す場のつくり方』特定非営利活動法人 こども哲学 おとな哲学 アーダコーダ(アルパカ)
- 「まとめない対話ーミハイル・バフチンの対話観ー【連載】対話観をめぐる旅 第2回」(CULTIBASE)
です。
以上の資料を通じて、浮かんできた『「哲学対話」ってどう定義できるんだろう?』『「対話」って一体どういう状況なんだろう?』について語り合いました。
アーダっこそれぞれが描いた「哲学対話」像をご紹介します。
- 答えを決めちゃいけない
- もやもやし続けること(本当にそうなの?と問い続けること)
- 新発見感覚を伴うもの
- 他人の視点を楽しむこと(他人の視点を異物感ではなく、新しいものとして迎え入れる営み)
- 完全に異なるものを理解しようとするもの
- 参加者同士がそれぞれ異なる「個」として存在し、「違い」を前提としている空間
資料を情報として受け取るだけでなく、「哲学対話とは?」というそもそもの問いを語り合い、思考を広げる貴重な時間となりました。
皆さんは「哲学対話」についてどのようなイメージをもっているでしょうか。
【過去4回でアーダっこが学んだ資料紹介】
小川泰治(2023)なぜ「呼ばれたい名前」で呼び合うのか―哲学対話における名前と呼びかけの問題に向けて.宇部工業高等専門学校研究報告69巻29-38項.
(アクセス日:2025-12-01)
- アーダっこのひとこと:哲学対話に参加していく中で、「どうして呼ばれたい名前で呼ぶことがあるんだろう?」と思って、調べてみてヒットした論文でした。文章量としても読みやすく、学校での実践の様子を知ることができました。
古瀬正也/CULTIBASE(2024)「まとめない対話ーミハイル・バフチンの対話観ー【連載】対話観をめぐる旅 第2回」(CULTIBASE)
(アクセス日:2025-11-01)
- アーダっこのひとこと:「異質でありながらも共に存在する」「主旋律はない」など、記事にちりばめられた言葉が好きだなと思います。じっくりと内容を咀嚼していきたい記事です。
古瀬正也/CULTIBASE(2024)「真の出会いとしての対話 ー マルティン・ブーバーの対話観 ー【連載】対話観をめぐる旅 第3回」(CULTIBASE)
(アクセス日:2025-12-01)
- アーダっこのひとこと:自分自身が持つ、対話の感覚に一番近く、納得感を感じた記事でした。「内からのメッセージだけに注目をむけていたら、外からのメッセージの注意力が弱まってしまう」ことを念頭に入れつつ、自分なりの内と外からのメッセージの耳の傾け具合を探っていきたいと感じました。
生活工房(公益財団法人せたがや文化財団)(2023)『対話の効能 〈わたし〉と〈あなた〉のあわい』1.哲学対話..
(アクセス日:2025-12-17)
- アーダっこのひとこと:「哲学対話では、待つことが許される」「哲学対話だけがもてる大事な要素は、ゆっくりすることを許す場である」という言葉が印象に残りました。実際にはどんな実践ができているのだろう?と、次への学びに繋げてくれる動画でした。
特定非営利活動法人 こども哲学 おとな哲学 アーダコーダ(2019)『こども哲学ハンドブック 自由に考え、自由に話す場のつくり方』アルパカ.
- アーダっこのひとこと:哲学対話への学びの土台になるような一冊だと感じます。やさしい言葉でまとめられているので、「哲学対話、気になるけど何から情報を集めたらいいかわからない・・・!」という方におすすめしたい本だなと思います。
東京大学(2021).インクルーシヴな場を生み出す哲学対話とは何か ダイバーシティ&インクルージョン研究 05.総合文化研究科 教授 梶谷真司.
(アクセス日:2025-12-17)
- アーダっこのひとこと:「真剣に話している」と哲学対話を表現していることが印象的でした。梶谷さんが提示されている哲学対話の8つのルールを基に、なぜこのルールが必要なのか、このルールが守られない場合、どういう状況になるのだろうか?と、考えを巡らせることができました。
松島恒熙、新井雄太、関康平、大畑健二(2024).小学校「社会科・国語科」における哲学対話の実践研究 〜ファシリテーターとしての教員養成を目指して〜.信州大学教育学部付属次世代型学び研究開発センター紀要『教育実践研究』No.23.75-84項.
- アーダっこのひとこと:実践の中での小学生の発言に、「小学生はここまで考えることができるのか!」と感銘を受けました。さらに、対話に入った大学生ファシリテーターの学びも描かれているのが興味深かったです。
ーーーーーこれからも、アーダっこの学びは続いていきます。
温かく見守っていただけますと幸いです
(ライター:あーちゃん)



