アーダコーダは、今年度、藤沢翔陵高校で年間50コマの総合的な探究の時間の監修を務めています。
4月はコミュニティ作りのために質問ゲームや哲学フルーツバスケットをしてきました。そして、5月は、哲学対話のガイダンスや、問いを作ることに特化した授業を経て、初めての哲学対話に取り組んできました。
哲学対話を数回重ねた後の5月後半の授業では、対話の進め方や対話で扱う問いの質に対して生徒から意見が出るようになりました。
「夏休みの究極の過ごし方は?」という問いが選ばれた回では、対話の終盤に、生徒から「それぞれの究極の過ごし方が発言されるだけだと、深まらないのではないか?」という意見や「哲学対話に適した問いではないのではないか?」という意見が出されました。哲学対話の「最初の問い」を、対話を重ねていく中で、「深まる問い」に変えていくことの必要性を感じる回になりました。
また、よい哲学対話をするための対話の参加の仕方について考えた際には、「相手に反論するのはよくない」という意見から、「反論が全くない対話は面白いか?」という問題について考え、「批判」と「否定」には違いがありそうだというところまで話が進みました。
哲学対話をみんなで楽しむために、どんな対話がよい対話か、そのためには、どんな問いを立て、どんなふうに対話を進めていくのがよいか、生徒たち自身で考えながら、6月以降も対話を重ねていきます。(ライター:盛岡)