【こども哲学教室ソフィー柏の葉 2022年度第7回目〈実施レポート〉】

こども哲学教室ソフィー柏の葉で7月2日(土)に今年度第7回目のクラスを実施しました。

今回は、子どもたちの経験をもとに「いいこと・わるいこと」について話し合いました。

ある場合で「いいこと」であっても、違った場面では「わるいこと」であったりもします。
「いいこと」をしていたつもりでも、いつのまにか「わるいこと」だったり・・・。

今回のソフィーは、対話の時間を多めにとる回のため、最初に「私は誰でしょう?」というアイスブレイクをしました。

これが予想以上に盛り上がり、アドバンスコースでは、そちらをメインに取り扱いました。(こども哲学では、子どもたち自身が話し合いたいことを話し合う、ということを大切にしていますので、時々こんなこともあります)

「私は誰でしょう」を少しご紹介します。
回答者以外の参加者が回答者の頭の上にあるカードに書いてある一つの単語を見て、それにまつわる話をしていきます。回答者は参加者の話をきいて、単語を当てます。
今回は、「時間」「愛」「恋」「オムライス」などの単語を使いました。

中でも盛り上がったのが、「恋」と「愛」。
Iさんからは、「「恋」は知らない人だけど、「愛」は知っている人」という意見があり、それをもとに話が展開しました。大人も含めて、自身の経験と、考えを語り合いました。

そして、このアイスブレイクをしているときに、子どもたちのなかから、新しい「問い」につながる発見がたくさんありました。
ビギナーコースでは「ゆうれい」という単語から、「神さまとゆうれいは同じ?」という問いがうまれ、神さまもゆうれいも「見えない」という共通点があることに気づきました。

言葉にはいろいろな「?」が詰まっていて、それをみんなで話すことで、自然と一人一人が感じている「問い」を共有できる。
それを話せる場があるなんて、なんて楽しいのかしら、とワクワクした瞬間でした。

「私は誰でしょう?」は簡単にできるので、ぜひご家族でもやってみていただけたらと思います。楽しい時間になると思いますよ。

ビギナーコースでは、今回のテーマである「いいこと、わるいこと」の対話を進めました。
まずみんなの経験から「いいこと」の例、「わるいこと」の例をあげていきました。
「いいこと」の例は、「友達と仲良くすること」「お休みが多いこと」「お金持ちなこと」「人にやさしくすること」などなど。

「わるいこと」の例は、「喧嘩をすること」「お友達のことをパンチすること」「スーパーのお菓子をこっそりたべること」などなど。

「わるいこと」の例として、あがったものについて、子どもたちに理由をきくと
「怒られるから」という理由を挙げる子がとても多かったです。

そこで講師から「怒られなかったらいいの?バレなかったらいいの?」という問いを出し
対話を深めていきました。

「スーパーのお菓子をこっそりたべること」について特に深く話していきましたが、「自分が何も食べられずお金もなくて死にそうになっていたときだったら?」と場面を設定してみたり、「自分が店員さんだったら?」と立場を変えた視点で検討してみました。

子どもたちのなかでは、「怒られる」ということはかなり強い理由付けになっているようでしたが、「店員さんだったら」と立場を変えた視点で考えたところ、大きな変化が。

「自分が店員さんだったら怒らない」「(お年寄りやこどもなどの)からだが弱い人なら怒らない」などの、意見が聞かれました。

「当然」と思っていることについて、「そうでない場合があるかもしれない」と広い視点で考えることができた時間になり、みんなで一歩考えを進めることができました。
特に、他の人の立場で考えるということは、「あえて」しないと、できないことだと思います。

ソフィー柏の葉では、毎回様々なテーマ・活動を通じてこどもたちと「哲学する」ことを楽しんでいます。

クラスは毎月第1、第3土曜日に実施しており、次回は7月16日(土)です。体験も随時受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせください。(ライター:西脇)

ビギナーコース(年中〜小1)


アドバンスコース(小2〜小4)

この記事を書いた人

アーダコーダ事務局