こども哲学教室ソフィー10月の実施レポート

10月第1回目のクラスでは、参加者の一人が以前から話したいと言ってくれていた「どうして学校へいかないといけないのか」というテーマで対話をしました。

筆者を含めはじめての参加者もいたので、いつもよりしっかりめの自己紹介タイム・説明からスタート。対話のファシリテーターは、よく参加してくれている二人の子にお願いしました。はじめは迷っている様子でしたが、気を配る点などを具体的に伝えたところ「ちょっとなら」と勇気を出して引き受けてくれました。「どうして学校へいかないといけないのか」というテーマでしたが、友達と遊ぶという話から、参加者ファシリテーターのひとりが「友達ってなに?」という問いを投げかけてくれました。

そこから友達・親友・仲間など似ているけど少し違うもの、そして友達との距離が縮まるタイミングなどについて一緒に考えることができました。

最後にファシリテーターをしてくれた2人に感想を聞くと「難しかった」と言っていましたが、2人の発言から会話の流れを俯瞰的に捉えようとしている様子やファシリテーターがいつも「何か」していることをしっかりと感じ取ってくれているのが伺えました。今後も子どもたちから出た問いを扱ったり、ファシリテーターを任せる取り組みも続けていきたいと思います。(ライター:かなこ)

10月第2回目のクラスでは、まずアイスブレイクで「共通点探しの旅」というお互いの共通点を質問を通して探すゲームをしました。

見た目での共通点はノーカウント、見た目以外の共通点が見つかれば1ポイント。どんどん質問しないとポイントが稼げないというゲームです。3分間で10ポイントを目標にして取り組みました。

こどもたちの「もっとやりたい!」というリクエストに答えて、今度は共通しないこと探しの旅をしました。
「落とし穴に落ちたことがある」「雷が怖い」などどんどん質問をしてみんなで盛り上がりました!

後半は、「話を聞くってどういうこと?」で哲学対話をしました。おそらくどの子も家でも学校でも小さい時から言われ続けている「ちゃんと話を聞いて」。これについてみんなで立ち止まってじっくりゆっくり考えてみました。

こどもたちとの対話の一部をご紹介します。
返事や相槌をしないと聞くに入らないと思うけれど・・
人と話すときは相槌を打たなくちゃってなるけどテレビだと打たない
テレビの勉強系の番組では相槌を打つこともあるよ
映画など物語では相槌は打たないなぁ

あと、相手が怒っているときは返事をしたくないって思う。
これは、これ以上お話をしたくないというメッセージ?
じゃぁ、相手の話を聞きたくないって言いにくいのはなんでだろう?

学校で「それってあなたの感想ですよね」ってちょっと流行っている。
「それってあなたの感想ですよね」って相手を困らせる言葉、会話を止める言葉なんじゃないかな?
でも、「それってあなたの感想ですよね」って言われても会話を続けたいなぁって思う。
「それってあなたの感想ですよね」って言われると相手は自分の話を聞いてくれていないのかなって思う。自分の話に興味を持ってくれていないのかなって思う。
でも、「それってあなたの感想ですよね」って言われると「みんなの感想」を言わないといけなかったのかなと思う。みんなの気持ちを言わなきゃいけないときに自分の気持ちを言っちゃったのかなって思う。

自分の視点だけでなく、自然と別の視点に立って考えることができるこどもたちにはっとさせられました。(レポート:盛岡)

この記事を書いた人

アーダコーダ事務局