まだ暑さが残る10月のこども哲学。2,4年生は夏休みをはさみ、9月の回が台風で中止になってしまったこともありおよそ2ヶ月ぶりの実施となりました。
久しぶりに会った子ども達が嬉しそうに担当メンバーと背比べしていた姿が微笑ましく、それぞれが成長や変化を楽しみ、誇りに思っているように感じました。
2年生は「ルールって必要?」をテーマに、前半はルールのない「きままの国」と、ルールだらけの「きまりの国」というオリジナルストーリーを聞き、それぞれの国のよいところとよくないところを考えました。
きまりの国のよいところは「みんなが平等にくらせる」「ケンカがなくなって楽しく暮らせる」「やるべきことが決まっててラク」、よくないところは「お友だちの人数がきめられる」「休みの日に早起きしなきゃだめ」「ささいなことで怒られる」
きままの国のよいところは「ジュース飲み放題」「毎日ゲームできる」「自分で時間を決められる」、よくないところは「ケンカになる」「いつかなまける」「なんかやだ」
後半は「ルールって必要?」で対話へ。小グループに分かれたあとも元気いっぱい、手を挙げて縦横無尽に発言するこども達でしたが、哲学対話のお約束の1つ「人の話を聞く」をおさらいすると、徐々に他者の話を聞く姿が見られるようになりました。
4年生は「哲学対話で質問しあう」ことにチャレンジしました。まずは質問ゲームでウォーミングアップ。制限時間内に順番に発言者に質問をしました。「動物と話せるようになりたい」お友達に対して、「なんで動物と話してみたいの?」「その動物が思っているような声質じゃなかったらどうする?」など、活発に質問が飛び交いました。
後半はグループに分かれて問い出し。
「大人は遅くまで起きても怒られないのに、なんで子どもは遅くまで起きてると怒られるの?」「名前はなんであるの?」「死んだらどうなるの?」「ゾンビは本当にいるの?」など、日常で感じるハテナが次々と挙がりました。
あらかじめ紹介した質問の型(例:それ、どういういみ?たとえば?それってほんとう?)と共に、私のグループでは「アレルギーはどうしてあるの?」について対話しました。花粉症、食物アレルギー、動物アレルギーなど、実際にアレルギーに悩まされている子どもが複数人いました。
「アレルギーがあるから、本当は動物が好きなのに近づけない」、「生のままでは無理だけど、火を通すと食べられるものもある」と言う友だちに対して、質問という形ではなかったけれど、「ほんとうにそうなの?」「そうじゃないときないかな?」の視点で反応していた子ども達。
これから回を重ねて、少しずつ互いに問い合うことができるよう、子ども達と一歩ずつ前へ歩みたいと思います。(ライター:おふね)