2022年度こども哲学ファシリテーター養成講座〈初級編〉第2回目の実施レポート

9月25日(日)、10月2日(日)に、こども哲学の理解を深め実践することを目的として、掲題の講座をオンラインで2日間にわたって行いました。

講座には、地域でこども哲学を実際にやってみたい方、お子さんと哲学対話をしてみたい方、学校等で授業に取り入れたい方など、今回も様々な方にご参加いただくことができました。講座1日目は、アーダコーダ代表理事である角田からの講義と、講師陣がファシリテーターを務めるこども哲学の体験を行い、講座2日目は、実際に受講者の方々にこども哲学のファシリテーションを一人一人実践していただきました。

特に、講座2日目の「初めてのファシリテーション体験」では、20名の受講者の皆様と9名の講座スタッフが小グループに分かれ、1日目の講義の内容を踏まえて実際に参加者の方一人一人にファシリテーションをしていただきました。

講座内では質疑応答の時間が何度も取られ、参加者の皆様から多くのご質問をいただきました。ファシリテーションの仕方や工夫は、どんな場や人とするかを踏まえながら調整していくもので、これをすればいいという一つの正解があるわけではありません。そのため、講師陣からは、自分だったらどうするかという視点で、配慮している点についてさまざまな意見が交わされ、受講者の方々に課題を持ち帰っていただきました。

2日間の講座を経て、受講者の皆様からは以下のような感想が寄せられました。その一部をご紹介いたします。

・「受講前は、哲学をすることが良いことか、悪いことか、答えを出せずにいました。しかし、哲学的な考え方を試みないことへの恐ろしさがあること。哲学的なことを考えてしまうタチ(私)から逃れられないこと、がわかりました。だからこそ、こども哲学などの哲学を存分にして良い場所があることにとても意味があることを見出せました。その空間自体に大きなセーフティを感じます。哲学的になりにくい人も、なりすぎちゃう人も、お互いにとって相互に良い影響を与え合える場であるのだなぁと思いました。 また、座学と実践が、一度にできるこの講座は頭と身体でわかるようになり、とても身になったので、この興奮が冷めないうちに、どんどん練習、実践していきたいなと思いました。」

・「初めてのファシリテーター体験、想像していたよりも実際にやってみるとずっと大変で、よく考える間もなく終わってしまいました。話を聞くって本当に難しいですね。ファシリテーターとは参加者の視点も持ち合わせて、一緒に探求する存在であるということが、とても印象的でした。」

・「こども哲学を実践する意味や意義を改めて深く考えることが出来ました。そして、こども哲学を実践することによって、こどもの育ちの可能性をより引き出すことができるのではないかと感じています。哲学対話は、その場その場で毎回同じものはないという面白味や、多様性や共生の意味を自然と実感できるものだと思いました。」

また、本講座の受講をきっかけに、有志の方々でファシリテーションの練習会を実施しているそうです!このように、こども哲学を実践する方々のコミュニティが広がっていくことをとても嬉しく感じております。

次回のこども哲学ファシリテーション養成講座〈初級編〉は現在調整中ですが、12月頃に開催予定です。

こども哲学にご関心のある方、これからこども哲学を始めてみたい・始めてみたけれどやり方に困っている方、皆様のご応募をお待ちしております!(ライター:盛岡)

この記事を書いた人

アーダコーダ事務局