第12回10代のための哲学対話部実施レポート

10月9日に第12回目となる10代のための哲学対話を実施いたしました。今回は少人数でじっくり話し合う会となりました。

このように沢山のテーマが出され、今回はこの中から①SNSの承認欲求って恥ずかしいものなの?と⑨寂しいってどういう感情なのか、というふたつのテーマについて哲学対話をしました。

SNSの承認欲求って恥ずかしいものなの?
夢(夜見るやつ)は何を表しているのか
人はなんで働くの?
なんで国を分ける必要があるの?
考えるってどういうこと
サステナブルな社会は可能なのか
偏見を持たないことは可能なのか
感じ方、考え方が違うのはなぜ?
寂しいってどういう感情なのか
参加者の皆様からは、以下のような感想が寄せられました。(一部記載)

①のテーマについて
すごい自分をアピールしたいという承認欲求を恥ずかしいと感じることに、「出る杭は打たれる」や「同調圧力」ということが関係しているかもしれないという考えに繋がっていったことが面白かったです。
恥ずかしいと思う感情やSNSでの心理について深く考えられて面白かったです。自分の中で新たな疑問が生まれました。
SNSの承認欲求って恥ずかしいものなの?という問いから、「恥ずかしい」ってどういう感情なのか、という問に発展したり、そこからそういう感情になる社会構造といった話まで対話が発展して、どんどん枝分かれして発展しつつ中心のテーマからは逸れないといういい対話ができたなと思いました。

⑨のテーマについて
言葉で表せない感情の方が多くて、言葉が後についてくるものということを聞いた時に、今ある感情にまつわる言葉で、本当に自分が感じていることを表現できているのか疑問に思いました。
言葉で表せない感情について自分が不思議に思っていた点を共有できました。言語化することで自分の中で整理できた気がします。感情も人それぞれだなと思いました。
「感情」を感じる過程は思っていた以上にたくさんあることに気づけて、まだ消化不良な所もあるけど自分の感情との向き合い方に新しい面が加わったかな、と思いました。

全体を通しては、ゆっくり考えを深めていくことができていい時間を過ごすことができました。・2時間があっという間に感じられて楽しかったです。といった感想が寄せられました。

さて、今回ファシリテートをしてみましたが、一つの疑問からまた新たな疑問が生まれる、ということが沢山あって、対話が深まったと感じました。また、具体的な体験談などを交えて対話する部分と、抽象度を上げて「〇〇とはそもそも何?」といった概念的な問いも考えられて、「問い直す」という哲学的な面がしっかりと出て、とても有意義な回になったと感じました。これからも色々な哲学対話をしてみて、「いい対話とは何か」と問いながら、それを目指していきたいです。(ライター:谷崎)

この記事を書いた人

アーダコーダ事務局