今回のトークは、犬てつ主催のミナタニアキさんをゲストにお迎えし開催しました。
犬てつは、愛知県犬山市を中心に、こども と 大人の「てつがく対話」を行っているグループ。
もともと、偶然、哲学カフェを知ったミナタニさんが、他のメンバーと一緒に立ち上げた市民活動団体のなかで、活動をスタートさせたそうです。とはいえ、哲学カフェは未経験のメンバーばかり。アーダコーダやカフェフィロに問い合わせ、紹介をうけた進行役と打ち合わせを重ねながら進めていったとのこと。
そして、2年目以降は、進行役実践ワークショップも行い、メンバーも進行役をするようになっていったそうです。そうして活動を積み重ね、現在、7年目を迎えています。
どうして、ここまで活動を続けることができたのか。
地域で活動する上で“やってきてよかったこと”としては、助成金の活用や、市内の全小学校にチラシを配るなどの広報、他団体とのコラボ、毎回のレポート作成などがミナタニさんからあげられました。特に、最初は、対話を全て書き起こすことで、「そこで何が起きてるか」が、つかめるようになっていった。また、レポートを発信することで、「そこで何が起こっていたのか」参加者も読むことで理解を深められるようになったことを実感しているそうです。
また、犬てつ活動開始時からのメンバーのお一人は「哲学対話というものが何か全くしらないことから参加しはじめましたが、反対意見をもつ人とも、どんなことも安心して話すことができる人たち(こどもも大人も含む)とつながっていけるのも、哲学対話の場をつくるすごくよい点だなと感じています。」と伝えてくださいました。
仲間にも恵まれ、”犬てつ”の活動を通し、「探求の共同体のようなものが作れた」というミナタニさん。それは決して簡単なことではありませんが、哲学対話の場を持ち続けることで広がる可能性を感じさせてくれる、貴重な実践だと思います。
*犬てつについて、さらに詳しく知りたいという方は、ぜひ、書籍もチェックしてみてください。
(ライター:井尻貴子)