こども哲学教室ソフィー柏の葉 2022年度第5回目〈実施レポート〉

こども哲学教室ソフィー柏の葉で6月4日(土)に今年度第5回目のクラスを実施しました!

今回は「イヤな人のイヤってなに?」がテーマでした。

生きていれば必ず「イヤな人」に出会うと思います。
それは、おとなもこどもも同じです。でも、その「イヤな人のイヤ」って一体なんでしょう?

今回のソフィーでは、いつもよりもより本音で、「イヤ」の正体についてヨシタケシンスケ作『ころべばいいのに』(ブロンズ新社)を読みながら考えてみました。

こどもたちは普段の生活の中で無意識に「いいところ」「ほめられること」など、きれいな部分や正解に注目することに慣れているためか、最初は「イヤな人はいない」「怒ることはない」と言っている子もいました。

自分のネガティブな部分を誰かに話すことは勇気が要りますよね。

みんなの話を聞きながら「自分も本当のことを話してみよう」という気持ちになり、少しずつ「ホントはね、、、」と隠していた部分を見せてくれる子もチラホラ。対話が進むにつれ、「それうちも同じ!」「私の学校でもね、、、」と共感しあうことも体感し、「イヤ」を感じているのは自分だけではないと安心した様子も見られました。

授業の後半では、絵本で描かれていた「イヤな人を操るモンスター」からヒントを得てイヤな人がもし〇〇モンスターに操られているとしたら、、、、
・モンスターはどんな名前?
・モンスターは、本当は何をしたいんだろう?
というテーマでそれぞれの「イヤ」に名前を付けて楽しみました。

こどもたちからは、こんなモンスターが挙げられました。

・完璧モンスター
・新人いじめモンスター
・youtubeモンスター

個性的なモンスターを発表し合いながら「イヤ」を少し客観的に眺めることで、考えを深めていきました。

なかでも「寝る時間や忘れ物などに厳しいママ・パパ(=完璧モンスター)がイヤ」という意見が多く、時間をかけて対話を行いました。完璧モンスターって、本当はこどものことが大切で大好きで「きちんと育てたい」「困ったりして欲しくない」という気持ちがあると思う。それが「イヤな人」に変身してしまうのは、最初の優しい気持ちが強くなり過ぎているのかもしれない、という話も出てきました。

・イヤな人ってどんな人、どんな場面なのか
・イヤな人とどんな風に関わるか
・イヤな人と「イヤ」は分けて考えられるか
・イヤなことがあった時、どんな風に自分の気持ちを整えるか

について、年中~小3のこどもたちの色々な対処の仕方を聞くことができ一人一人が日々色々なことを感じ、考えて、工夫しながら生活している様子にたくましさも感じる時間となりました。

また、保護者様からは、「こどもが“学校で嫌なことがあった“と話してくれることがあっても、それにどう対処するかまで親子で話したことはありませんでした。自分の言葉が“ママの言うことだから正しいんだ“と受け取られてしまいそうで踏み込んで話をするのは難しいと感じていました。こどももソフィーは色んな考えを話したり聞いたりし合う場所だと理解しているので、講師やお友達とこういう話が出来るのはすごく嬉しい。」
との嬉しい感想も寄せていただきました。

今回の授業で扱った「イヤな人」をはじめ、普段の生活のなかでこどもたちは様々な不思議や疑問を見つけます。
ソフィー柏の葉では、毎回様々なテーマ・活動を通じて不思議や疑問について考える活動(哲学をする)をしています。

ソフィーのこどもたちは、学校とも家庭とも違うソフィーでの時間を通して

・人の考えを聞く面白さ
・自分の考えを伝える楽しさ
・じっくり、時には遊びを取り入れながら考えを深めるワクワク

などを感じながら、のびのびと哲学を楽しんでいます。

最初は不思議や疑問を自分の言葉で伝えることが苦手だったり、お友達や講師の話を聞くことが苦手なお子さんもいらっしゃいます。「うちの子にはまだ難しいかも、、、」と思われる方も、是非一度体験にお越しください。

ソフィーでは、その子らしくいることを尊重し合いながらこどもたちと講師が協力し合ってクラスの時間を作っています。
話すこと、聞くことの経験を繰り返すことで、落ち着いて最後まで話を聞いたり、じっくり考えたり、自分の考えを言葉にして伝える力がじわじわと育っていきます。

「こども哲学教室ソフィー」で、楽しみながらお子様の思考力の芽を伸ばしませんか?

こども哲学教室ソフィー柏の葉は、毎月第1、第3土曜日の午前中に授業を行っています。次回6月18日(土)の体験も好評受付中です。どうぞお気軽にお問い合わせください。
(ライター:岩間)

ビギナーコース(年中〜小1)

アドバンスコース(小2〜小4)

この記事を書いた人

アーダコーダ事務局