横須賀学院小学校2023年11月の授業レポート

2023年11月7日(火)と11月10日(金)、横須賀学院小学校にて「こども哲学」の授業を実施いたしました。毎年この頃になると、秋の深まりとともに子どもたちの内面の成長を感じます。じっくり落ち着いて対話に参加しようとする気持ちが私たちにも伝わり、実りある時間を過ごすことができました。

2年生のテーマは「それって良いこと? 悪いこと?」。
“怒る“”ふざける“”虫をつかまえる“などの項目について様々な意見をクラスで共有した後はグループでの対話。私たちは“怒る“と”けんかする“について話しました。

「お父さんがお母さんを怒ったら、お母さんが言い返してけんかになったよ」

―なるほど。じゃあ、みんなが大人に怒られた時はどう?

「大人に怒られても言い返さないからけんかにならない」
「お父さんに怒られた時、ぼくも怒ってけんかになったよ」

―けんかって、対等な立場だからできるのかもね。

「うん、友だちとけんかしても、すぐ仲直りできるよ」

―仲がいいほどけんかするって言うしね。けんかはそれほど悪いことじゃないかもしれません。

4年生は「哲学対話の問いを考えてみよう!」。1年生の時からたくさんの問いと向き合ってきた4年生。この日はそもそも「問い」とはどんなものか一緒に考えてみました。
問いは哲学対話の始まりの「?」であり、対話の途中で迷った時に戻ってくるところでもあります。

問いを立てる時に大事にしたいことは……
・ほかの人を傷つける問いではないこと
・考えてみたいと思う問いであること
・調べてすぐに1つの答えが見つかるような問いではないこと

子どもたちの問いには、自分の経験や率直な思いが現れます。なぜその問いが生まれたのか、友だちの話をゆっくり聞くうち、どの問いにも興味を持ち、平等に尊重しようとする姿が見られました。

今年度のこども哲学も残りあと3回。これから子どもたちはますます考えを深め、自分自身の問いと対峙していきます。来月はどんな対話に出会えるか、今から楽しみです。(ライター:のんのん)

この記事を書いた人

アーダコーダ事務局